NYC Subway

ニューヨークの地下鉄での出来事

匿名

この出来事は、私が16歳の時に起きました。私は翌年の大学受験の為、一人で憧れの大都市ニューヨークで大学のキャンパス見学をしていました。今まで住宅街や静かな町で育った私には、見るもの全てがキラキラでした。いつか私もこの素敵な町で暮らしたい!自分の夢を叶えたい!そんな希望を持ちながら大学を早朝から転々と回っていました。


お昼時になり、私はニューヨークに住む友人とランチの約束がありました。知らない土地でしたが、せっかく私が通いたい大学でキャンパスライフを過ごしている友人に会いたいと思い、待ち合わせ場所へ向かうために地下鉄へ向かいました。


その時間帯はあいにくの混雑時間。私は人の流れに任せながら電車に乗りました。そして人混みに呑まれながら、ひったくり予防の為にカバンをぎゅっと両腕で握りしめながら胸元に隠していました。降りる駅を確認していたその矢先、急に何かが自分の太ももに当たりました。不気味に思いながらも、私は自分の降りる駅まで我慢していました。一駅ごと通過するたびに、その何かがもっと自分に迫ってくる、そして擦れる振動をだんだん感じてきました。その正体が分かった瞬間私は、ゾッと背筋が凍りました。後ろを振り向きましたが、周りの乗客の背が高く、誰がそんな事をしているのか全く見えません。私は周りの方に助けてと言ったものの、電車の音が大きく、私の声はかき消されてしまいいました。そしてほとんどの方もヘッドフォンをしていたので、きっと聞こえなかったのかもしれません。


自分の降りる駅はあと二つ。

それだけ我慢すればきっと終わる。


そう思いながら私は残りの数分耐え続けたいました。あと一駅、そう思った瞬間、その人の股間のものが私のお尻の方にグッと押さえつけられました。


もう私の頭は真っ白。


このままいたら身の危険を感じる、そう直感した私は電車の扉が開くや否や力ずくで飛び出しました。きっと周りから見たら、背が低いアジア人が早く降りたいから飛び出たんだろうと見えたはずです。なんて非常識な行動をしているんだと思った方もいるはず。でも私はそうするしか自分の身を守るしかなかった。


降りた駅のホームで、私はただ呆然。とぼとぼと出口に向かいながら、頬から涙が伝いました。


何が起こったのか?

なんでこんな事をされたのか?

なんで私はこんな思いをしなくちゃいけないのか?

あの気色悪い物体の感触を思い出すだけで、気持ち悪い。まだ性の体験をした事がない16歳の私には、恐怖、そしてニューヨークに対して、怖い思い出だけが残りました。


人は1度拒絶されると、もう1度言えなくなってしまう。そして助けを求めることが怖くなってしまう。このお話を通して、この社会から、怖い経験をする子供達が減りますように。